《ぐんまの昭和写真展》がご好評のうちに閉幕しました。ご来場いただいた方、写真や映像、催し物等にご協力いただいた方々に改めて御礼申し上げます。
「古き良いものは残る。良いから古いものが残る」
展覧会を通じて、そんなことなんかが今でも頭をグルグルとしております。写真なんてその典型的なものですよね(昭和の話でまだひっぱる…)。
個人的にそんなものの一つに“レコード”を挙げたいと思います。昭和の遺産かと思われてる方も多いかと思いますが、実は未だに熱心な音楽ファンの間では根強い人気で、中古市場は盛んで都市部を中心に新規オープンのお店もあるくらいです。また、中古盤だけではなく新曲・ニューアルバムのリリースするアーティストも世界的に増えたり、過去の名盤がリマスターされ再発されるなど、レコードを取り巻く状況が熱く盛り上がってきていて、私も一音楽ファンとして嬉しいばかりです。ひょっとすると、2000年代に入ってからのiPod〜iPhone・スマフォ、オンライン音楽配信などといった「実態のないソフト」が氾濫した反動なのかもしれませんね。それともやっぱり、「古き良いものは残る」ってことなんですかね?
やっぱこのサイズのジャケットのサイズとモノとしての存在感がいい!
今の日本の音楽に多大な影響を残した昭和の尊敬すべき&大好きなバンド、“はっぴいえんど”の1st & 2ndを収めたアナログリマスター再発盤『はっぴいえんど マスターピース』 です。リリースされたのは、それぞれ、昭和45年(1970)と昭和46年(1971)。録音がよかったのでしょう。独特のしっとりした密度ある空気感と立体感、そして図太い低音が以前のCDと比べ、聴いてて実に気持ちがいいのです。
はっぴいえんどのメンバーは、古くて良い音楽を愛し且つ研究もしていて、それを自分たちの表現としてフィードバックしていました。歌詞も情緒ある古い昭和の街の心象風景が印象的だったりと「古き良きもの」とうまく付き合っていたんだなと感心します。しかも、やってる音楽は当時の先鋭的なロックであったりして…。
古きもの愛し解釈し再び新しいものを創造する。そんなのとっても理想的だなー、なんて思ったりする次第です。
(Y)