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世界一美しい本を作る男

高崎市内ではきのう6日まで高崎映画祭が開催されていました。

すでに28回も開催されていたこの映画祭なのですがワタシ、一度も参加したことなかったんです。 で、どんな作品がやっているのかと思って調べていたら「世界一美しい本を作る男」なんて作品があったんです。 これは観ておかねば!ってことで土曜日、仕事を上がったあと、シネマテークたかさきまで行って観てきました。

館内にはワタシのほかに10人ばかりの観客がいました。 それぞれ連れの人はなく、一人での観賞。しかも客層は老若男女さまざまでした。 この10人という数字、10人しか、なのか10人、か受け取り方はありますが、ワタシとしては後者でした。 この人たちって、業界の人たちなのかな、とか本好きな人なのかな、とか映画が好きな人なのかな、とか。いずれにしても本に対する興味がもっと増すといいなあって感じました。

映画の内容ですが、映画の映像を撮影しちゃうとこの人に捕まっちゃいますから・・・(笑)、

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お話にとどめさせていただきます。

映画泥棒は犯罪です。STOP!映画泥棒

なんつって。

ドイツのシュタイデルという出版社を舞台としたドキュメンタリー映画です。クライアントはアメリカやカナダ、カタールなど世界に散らばっています。ノーベル賞作家や一流写真家、デザイナー(シャネルのデザイナー、カール・ラガーフェルド氏などもその一人)からも厚く支持されている同社のゲルハルト・シュタイデル氏に密着した記録なのですが、「私は工業製品を作っているのではない」という言葉の通り、「美しい本作り」のため何度もクライアントと装丁などの打ち合わせを行います。クライアントと納得いくまで打ち合わせを重ね、本が完成していきます。この作業はまさに本に生命を吹き込む、とでもいうのでしょうか、そんな感覚にすらとらわれます。 ページをめくる音、紙やインクの香り(作中でもにおいを嗅ぐシーンが何度となく出てきます)が良いのだ、とシュタイデル氏は本づくりの魅力を語っていますが、電子出版や、メールでの原稿・校正のやりとりや、Web上でクライアントと顔を合わせることなく製品を発注・発送されるシステムが確立されている現状を彼はどう思っているのか、知りたくもなってきました。

本作りって依頼者一人ひとりにドラマがあってそれの演出をするのが出版社であったり、われわれ印刷業界の仕事なのかもしれませんね。

そこが「工業製品を作っているのではない」に通じているところなのかと思います。

作品は1時間28分。丁寧に作られたいい作品だと思います。

今週11日(金)までシネマテークたかさきで上映していますので興味のある方はぜひご覧いただきたいと思います。

以上ちょっとだけ映画好きなむーんがお送りいたしました。

DiPS.A前橋まちなか店
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