あちち〜、今日の前橋の最高気温は31.8℃。あれれ、まだ5月ですよねえ…?
前回、愛鳥週間にちなんで夏鳥のキビタキとオオルリのことを書きました。青い鳥って言葉を聞くとなんだかおとぎの世界のように思うかもしれませんが、案外、群馬のような田舎にはいるんですね〜。オオルリ。
“大(オオ)”と名前に付くものの、ヒタキ科の中では大きな種類ということで、だいたいスズメよりわずかに大きいくらいでしょうか。非常に澄んだよく通る囀りをしているので、慣れてくると姿は見えなくても「あっ、いるな」とちょっと標高の高い山間部などに行くと気づくことが多いです。
なんといっても、名前の“瑠璃(ルリ)”が表すように、瑠璃色、ブルー、青が本当に美し色をしていて魅了されます(ちなみに、この色は成長したオスのみでメスや若いオスは地味な茶褐色)。
なんでこんな青い色をしてるんだろう? と思い調べてみると、羽自体には青い色素は持っておらず構造色という仕組みで青く見えるということが分かりました。
羽を拡大するとごく微細な凹凸が複雑にあり、光が干渉や乱反射を起こすことで青の波長のみが目に届くという訳ですね。例えば、CDはデジタル情報を細かいくぼみのパターンとしてディスクに刻んでいて、結果それ自体には色がついてついていないけれど、光の当たり方で虹色に見えるのと基本的には同じことです。
当たり前ですが、普段、我々が印刷の仕事で扱っているCMYK4色の混色の方法とは物理的に全く違うのものなんですよね…。たった4色のみの印刷で現実にあるこういった物体の色を忠実に再現することは絶対に不可能です。
しかしながら、人間は実物の色を“印象”として脳の中に記憶します。記憶というのは曖昧なものなので、我々が印刷の色再現において、重視すべきことはその“曖昧な記憶”ということになります。記憶の曖昧さを逆手に取り、いかに人が感じる印象に近づいて表現するか。そこが我々の腕の見せどころなのではないでしょうか?
(Y)