こんにちは。
7月もあっという間、最後の日となりました。
そんなマンデー、むーんがお送りいたします。
今日は製作事例のご紹介です。
「声の出ない女の子」。絵本です。
これは著者である倉本咲喜さん(仮名)の小学生時代の経験を絵本にしたもの。
「場面緘黙」ってご存じでしょうか。
「ばめんかんもく」というのですが、ある特定の状況下で声が出せない状態が1ヶ月以上続くことを言うのだそうです。
咲喜さんは小学2年生の時にそうした状態になってその後高校に入学するあたりまで続いたのだそうです。
そういえば、むーんの小学・中学時代もそんな子がいました。
今から40年前、場面緘黙について理解などもなく、「なぜ話さないのだろう」くらいにしか思いませんでしたが、同窓会でよく喋る子に変わって驚いた記憶があります。
今回の絵本づくりは「絵本を読んでもらい、もっと多くの人に場面緘黙のことを知ってもらいたい」という思いがあったのだそうです。
それなら、もっと多くの人に知ってもらおう!ということで今回制作(カウンセリング・原稿作成・描画)に携わっていただいた産業カウンセラーの方やその繋がりで臨床心理士の方を招いてシンポジウムを企画しました。
場面緘黙セミナー_チラシ
10月1日(日)開催です。
予約不要・入場無料なのでぜひいらしてください。
こうした過去の辛い経験を形にすることはとても勇気のいることです。
ややもすればその過去に蓋をしてしまうこともできますがあえてそうしたことにきちんと向き合うことで咲喜さんがさらに前向きな一歩を踏み出すことができるのではないかと思います。
この絵本やシンポジウムを通して「場面緘黙」について正しく理解してくれる人が一人でも増えてくれるなら。それは咲喜さんにとっても嬉しいことなのではないかと思います。
それだけにこの絵本の持つ意味は大きいのではないでしょうか。
DiPS.Aはただ「本をつくる」だけではなく、その人の背景までみてどうあれば幸せになれるか、そんなことまで考えていけるお店でありたいと思います。
それではまた。