こんばんは、ヤエモンです。
秋風が涼しく感じられる季節になったというのに、ガラスに面した場所での印刷は相変わらず汗をかきながら行っています。
さて、活版印刷で使用する金属活字で写真のように傷ついてしまってものはインクがのらないため、本来使いものになりません。
柔らかい亜鉛が多く含まれているので傷つきやすく、気をつけて扱わないといけません。
印刷会社によっては、床に落としただけでも、そのままゴミ箱行きとすることもあるようです。
この不要となった活字を入れるゴミ箱の名称はなんと「Hell Box=地獄箱」。
傷がついた金属活字は新たな活字に生まれ変わるため、高温の焦熱地獄の鋳造釜へ放り込まれるからでしょうか?
それにしても聞こえが悪いですよね、怖いです。
今や金属活字は貴重なものですから多少の傷がついても、物によっては使い続けたいですけれどもね。
下の写真、これはアルファベットのIです。下が欠けてしまってます。
右の写真の活字はそもそも鋳造した時からの不良品で、本来ならばそのまま地獄箱行きです。
キャー
ところでこの「地獄箱」、箱の名称としても使われているようです。
ケーキ屋さんでケーキを入れるワンタッチボックスのさらにしっかり底がとまっているものです。
一回底を組み立てたら取れないことから名付けられたようですが、激しい呼び名ですね。
色々と物騒な事が多い時代、せめて呼び名くらいはもう少し穏やかなものにしていただきたいものです。